細胞の化学固定

細胞を構成する成分は主に「水」「タンパク質」「脂質」です。
しかし電子顕微鏡には水を含んだものは入れることができないため、
アルコールなどで脱水する必要があります。

そのまま脱水するとタンパク質や脂質の多くは溶出し細胞の形が変形してしまいます

そこでまず、細胞を構成する「タンパク質」と「脂質」を化学的に固定します。


まずタンパク質を固定するために
グルタルアルデヒドという薬品に細かく刻んだ組織を浸します。この化学固定によりタンパク質は強力に固定されます。

細胞の自己融解を防ぐため、緩衝液によりpHを中性にして4℃で固定します。


次に脂質(主にリン脂質)を固定するために四酸化オスミウムに浸します。
四酸化オスミウムは金属系の薬品なので生体膜を固定すると同時に
染色剤としての効果もあります。

細胞内部の小器官の多くは「膜」で囲まれていることから
電子顕微鏡観察には必須の固定液といえます。