電子染色

光学顕微鏡では「染色」してカラーで観察しますが、電子顕微鏡では色を識別できないため
色素の代わりに金属系の電子密度の高い薬品を使用します。

実際には色を着けているわけではないですが、そのイメージから「電子染色」と呼びます。
観察時には染まった部分が黒く見えて染まらない部分は白く見えます。
酢酸ウラニルは最も普及している電子顕微鏡用染色剤です。
核質やリボソームなどに対して染色効果があります。


*酢酸ウラニルは核燃料物質ですので使用には
文部科学省の許可が必要です。
次に鉛染色液で染色します。
この染色液はおもに脂肪タンパク質やグリコーゲン顆粒に対して高い染色効果があり酢酸ウラニルで染色した後にこの染色液で二重染色します。

電子染色が終わった時点で観察は可能になりますが、
そのままでは電子線を当てたときに切片が歪んだり、帯電したりして観察の妨げになります。
そこで真空中でカーボンを加熱して蒸着することにより切片を補強します。

ここでようやく試料作製が完了します。